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バーに戻ってきた私は店の隅にいた、裏切り者達を一発ずつひっぱたいて、自分のポケットマネーを小さな巾着に詰める。
「助かったわ。ありがとう。これ、ほんの気持ち」
仕事は失敗したから報酬金がでないけど、一応助けてもらったからと差し出したのに、受け取ってもらえない。
ホント変な人。
でも見つけた。私が探し求めていた存在。
会ってたった二日だけど、この私を惹きつける人。
「それなんだけど、ねえ私を仲間にしてはくれない?」
だから昼間とは違うニュアンスを込めた言葉を、彼に向けた。
なのに、彼の反対側にいた眼鏡の男が口を挟んでくる。
そういえば昼間もいたな。気にしてなかったけど。
というか邪魔しないでほしいんだけど。
「あんたには聞いてない」
「うるさい、信用できないのを仲間になどできるわけないだろう」
返ってきた答えから、どうやらこいつも彼の仲間らしい。
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