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悪党の女に納まる。
それだけならまあ、いいんだが、やつの恐ろしいところはそれですまないということだ。
目を付けられたら最後、みな身が滅ぶまでスネークに全てを奪われてしまう。
「わかっているのにその女を手元に置きたいのか?わからんな」
「なに、皆自分こそは大丈夫だと思っているのさ」
一通り話を聞いていたアーズリーがもっともなことを言う。
それにグリージョはおどけたように肩を竦めて返している。
「で今もどこぞのボスを味方につけ、さらにシスターという身分を盾に好き勝手やっている」
グリージョは言いながら写真の上に新たな紙を置く。
「だけど、このオレの耳に情報が入ってきた、というわけでここらで店じまいしてもらおうというわけさ」
不敵に笑うグリージョを見て、俺はあのときこいつと手を組んでよかったと内心で思う。
でなきゃ俺たちもこんな目に遭っていたかもしれないな。
「これで事前のサービス情報は以上だ。あとはいつもどおり必要に応じてでいいだろ」
「あぁ」
なんて俺の考えなど知らぬグリージョはそういうのに、頷いて返す。
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