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それから小一時間後。
向かいのカフェで時間を潰していた俺らは、教会から出てきたロッサを見つけ呼び寄せる。
「ずいぶんお疲れだな」
「中まであれじゃさすがにね」
席に座り飲み物を頼む様子を喩えれば、ロッサは教会を指差して呆れ声で返してくる。
つまり中も外装同様ど派手になっているのか。
「それでどうだった」
「んーアジトて言っても教会だからセキュリティはあんまり高くはないとみたわ。でも隠し部屋の入り口のような箇所が何個か」
コーヒーを飲みながらロッサは、アーズリーの問いに見てきたことを話す。
うんざりしつつもいい仕事をしてくれる。
「さてこれからどうする?」
「おれは一度家に戻る。ここにいてもできることはなさそうだしな。おれはおれなりのやり方で情報を集めることにする」
ロッサの話の後俺がそう振れば、アーズリーは残りのコーヒーを飲み干して立ち上がった。
「おう、なら俺はここら辺をもう少し回ってみるよ」
「じゃ私も」
それをきっかけに店を出た俺らは別行動にでた。
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