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それで表通りに戻ると、子供が泣く声がした。
見れば教会の前にいた馬鹿男がなにやら子供に向かって一方的に言い立てている。
子供相手に大人気ないわ。
やがて気が済んだらしい男がいなくなったのを確かめて、私は道に座り込んだ女の子のそばにしゃがみこむ。
「お嬢ちゃん大丈夫？」
「ぅう～、ひっく……ママぁ……」
周りを見るとルーン硬貨が散らばっている。
おそらく教会に入りたくて必死に集めたお金なのだろう。
「前はこんなんではじゃなかったんです」
「え？」
お金を拾ってやっていると不意に声をかけられる。
見れば男が立っていた。
少女も見上げてパパと呼んでいる。
「そのお話詳しく教えてくださらない？」
少女にお金を返しながら私は男にそう尋ねた。
――……
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