vs Cat's boss-4

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ちらりと視界の隅をロッサが通った気がして、木箱から顔を出したらアーズリーと目が合った。 あいつらも動いていたのか。 俺がそう思っていると、アーズリーがある場所を指差している。 その先には木箱。 あそこへ行け、ってことか? 視線と動作からそう感じ取った俺は了承の合図に頷いて、走り出す。 「おら、こっちだぜ、シスター!」 「くっ、ちょこまかと……いい加減、っ!?」 背後のアーズリーを悟らせないよう、わざとらしく大声で挑発しながらマシンガンを撃つ。 だがもう残弾数は少ない。 すでに何十発と撃ってきているのだから当たり前だが、これがなくなれば俺の反撃の手が潰えてしまう。 あいつが何を考えてこんな指示をしたかはわからないけど、今はあいつに従うしかない。 頼むぜ? そう呟きながら木箱の影に転がり込むと同時に、立て続けに二発の銃声と、何かが床に落ちた音が続く。
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