vs Cat's boss-5

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「お帰り、なんかあったのか?」 「ううん、ちょっとした確認。あ、私もそれ飲む」 テーブルまで戻れば、今度はヴェルテに尋ねられるが、曖昧に答えてワインの瓶に手を伸ばす。 言ってもいいんだろうけど、少し恥ずかしいの。 だって悪を倒して、それが誰かの救いになればいい。 そんな怪盗になりたいと決めたなんていえるわけないじゃない。 まぁ、そのうちね。 ふぅんと妙な顔をしているヴェルテに笑ってワインを注いだグラスを掲げ、その手に持っているグラスにぶつける。 でもこの二人はどんな怪盗になりたいのかな。 今度聞いてみよう。 そんなことを考えながら私はアーズリーとも乾杯した。
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