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その日はバーに顔を出せば、久しぶりにアーズリーとロッサがいた。
「久しぶり、仕事終わったんだ?」
「まあね」
「あぁ、お前もか」
最近はそれぞれに違う仕事を引き受けており、しばらく顔を合わせていなかったのだ。
「ちょうど今な。するとあれだな」
アーズリーの問いに答えてイスに腰掛けた俺はポツリと呟く。
そう、俺ら全員が手が空くと、決まってグリージョが大仕事を引っさげてやってくる。
ただあまりにタイミングがよすぎるので、ちょっと不気味ではあるが。
「噂をすれば、みたいだな」
そんなことを考えていると、ふっと笑ったアーズリーが入り口のほうを指差す。
振り向けば、グリージョがこちらへ歩いてきていた。
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