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『頼む』
いつだって明るいグリージョがこんなに思いつめた表情で頭を下げるなんて。
よっぽどその仲間が大切なんだな。
「いいぜ、頼まれてやるよ」
「ホントか!恩にきるぜ」
グリージョの別の一面を見た気がした俺がそう答えれば、ぱっとグリージョは顔を上げる。
「あら、グリージョだって私たちの仲間みたいなものじゃない。助けるのは当然よ」
「それにそこまで信頼してもらっているのに、おれたちが答えないのは悪いしな」
さらに両脇の二人も上手くフォローしてくれる。
「つうわけだ。早速仕事にかかろうぜ」
その反応から二人が乗り気なのを確かめて、俺はグリージョに手を伸ばす。
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