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グリージョからの依頼を受けて約一ヶ月。
看守になりすまして刑務所に入った俺は、見回りを利用して内部を探っていた。
「やっぱ噂通り堅牢な場所だな。ん、あっちはどうなってるかな」
グリージョやアーズリーの手回しのおかげで潜入はできたが、出るとなると厳しそうだ。
複雑な内部構造、セキュリティの高さに加えて、絶海の孤島に建つここは逃げ場などないように思える。
それでも成功させなければ。
これはただの仕事ではなく、グリージョの頼みでもあるのだから。
割り当てられた看守室でそんなことを考えていた俺は、今日渡された荷物を開ける。
もちろんただの物資ではない。
刑務所へ物資を運ぶ奴の中にも、手下が潜入している。
そいつらが外からの連絡を俺へ届けてくれる。
もちろん俺からも内部情報を届けてももらっている。
それで開封すれば、いつもは一枚きりのメモが複数枚入っている。
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