Removal.Ⅰ

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「でも、ばらばらでいるより便利じゃない。それにここを出ると居場所がつかめない奴もいるし」 話し相手を俺からアーズリーに変えて、ロッサは熱弁をふるう。 「そうだな。それは一理あるな」 その途中でロッサが俺を指差す。 それで俺を見たアーズリーはあっさりと意見を翻してしまう。 え、俺? 「いや、あの……」 「違うといえるかしら?」 確かに他の奴らと違い、ごく普通の人が住むような場所にいない俺だ。 でもそれをまさか矛先にあげられるとは思ってなかったので、言い訳を試みるも睨み返され何も言えなくなる。 「だけど、大人数な上に表向きがよくないおれ達が住めるとなると条件は厳しくないか」 そんな俺をよそに二人は話を進めていく。
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