vs Pilot's boss

5/17
前へ
/459ページ
次へ
「お、こんな時間からいるなんてお前ら暇だね~」 そんな呑気なセリフとともにグリージョが入ってきた。 「グリージョ、ナイスタイミング!今早急に欲しい情報があるんだ」 そんなことないと反論しかけて、俺はこいつの職業を思い出す。 それで今聞いた話をグリージョにすれば、なにやら思案しているのか黙り込んでしまう。 「できなくはないが、それなりに払ってもらうぜ」 「わかってるよ。でもやらなきゃなんねーから」 それで口を開いたグリージョの言葉に俺は間髪入れずに答える。 普段でもこいつの指定する情報料は決して安いものじゃない。 そこへ無理を頼めばその分も要求されるのも当たり前だ。 わかってはいるが、こいつの集める情報にはそれだけの価値がある。 それに今はグリージョに頼らざるを得ない。 「ならまた夜にここへ来る」 「すまない、助かる」 すればそう短く告げて身を翻したグリージョの背に礼を言う。 「よし、俺らもできる限りの準備に取りかかるぞ」 そして俺は両隣の二人にそう言って立ち上がる。
/459ページ

最初のコメントを投稿しよう!

268人が本棚に入れています
本棚に追加