vs Pilot's boss

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あの時、本当に寿命が縮んだ気がした。 でも終わってみればあのスリルがたまらないとか思っているので困る。 危機的状況でも笑って命を預けてくるあいつに感化されすぎているのかもしれないが、退屈を知らずにすむ。 「ふん、当たり前だろう」 だからグリージョの言葉にふっと笑って返す。 「だったら簡単に腰抜かすな、アホ」 「そうね」 と急にそんなせりふとともに、背後から頭を押さえつけられた。 振り向くと笑っているヴェルテとロッサと目が合う。 「まぁ、かっこよかったけどな」 隣に座る様子から責めるというより揶揄かいたいだけかと察して、おれはふいと視線を逸らす。 こいつらがこうだから当分この怪盗生活をやめられない。 そう改めておれはそう思うのだった。
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