Mission trickster-1

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「そうやっていると様になるもんだな」 ポーカーをしながらソーレは俺を見てくすりと笑う。 言われた俺は、ディーラーユニフォームに合わせて、いつもは逆立てている髪をオールバックにして、モノクルなんかつけている。 「一応新人とはいえディーラーの端くれですから」 さらに口調もそれに合わせている。 そりゃ普段の俺を知ってればそう思うだろうな。 「なるほどね。んでどうなのよ」 「見ての通り、ですが」 俺の反応にソーレはまた笑うも小声で聞いてくるのに、流すようなことを言いつつ、ソーレの背後へ視線を向ける。 「ふぅん、大変だねぇ」 「全くです」 それにちらりと振り向いたソーレが言うのに俺は軽く肩を竦める。 それからしばらく他愛のない会話に紛れさせて、仕事の話を続けていた。 「なら手ぇ貸してやるよ」 「え?」 するとソーレはおもむろにそう言って、EsとFになにやら耳打ちし始める。
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