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「レイズオアドロップ」
そうして俺が二枚、向こうが三枚交換したところで俺が尋ねる。
「もちろんレイズさ。だが、金は賭け金の時点で全て出し切ってしまった。
だからこういうのはどうだろう、この勝負師というおれの生き様を賭けるというのは」
すかさずのってきた男は大げさな仕草をしたあと、おもむろに自分の胸元を指差す。
「構いませんよ。それでは私はこの命そのものを賭けさせてもらいましょう」
それに俺も胸に手を当てて返す。
観客は金を超えた賭け事にただ呆然と成り行きを眺めている。
「命か、やはり君は面白いね。ではレイズもできったところで、さあ手札を明かそうじゃないか」
俺の言葉ににやりと笑った男はそう告げる。
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