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さっきの話から、彼らは内部告発をしようとしているようだった。
「そんなこと、できません。俺らは人を救う存在なんです。なのに」
おれの言葉にかぶりを振るのは証拠を掴んだと言った青年。
「別に見て見ぬ振りをしろとは言ってない。ただ君達がする必要はない、それだけだよ」
その彼におれはさらに言葉を続ける。
Aから手術ミスの話を聞いたときは、最低な所だと思っていた。
けど、今目の前にはまともな考えを持つ人がいる。
こいつらはこの先いるべき存在。
そいつらの手を煩わせたくないし、下手にばれて消されるわけにはいかない。
「大丈夫、こんなくだらないことこのおれが終わりにしてやるさ」
ぽかんとしている二人におれは笑ってみせる。
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