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公平にってくじ引きにしたけど、私が一番面倒なの引いちゃったかも。
私の引いたのは悪質宝石商を騙すこと。
こいつは本物と偽り、偽物を売り捌くだけでなく、盗品を買い取っては裏ルートをに流すなんてこともしているのだ。
とここまでわかったはものの、これからどう近づけばいいのやら。
「よ、ロッサ順調かい」
「いいえ。相手はわかったんだけど、どうアプローチしたらいいかわからなくて」
アジトの一室で調べた内容を眺めていたら、ふいに呼ばれたので顔をあげる。
見れば部屋の入り口に、勝手に上がり込んだらしいグリージョが手を振っている。
「そうかい、ならいい情報があるんだけど、買わないか？」
「おまけ付きで後払いなら」
首を振る私にグリージョは隣に座りながら、指で輪を作りながら笑うのをウィンクで返す。
「これでもサービスしてる方だぜ？あと前払いはマナーだからな」
「ちぇっ、ケチ。はい、これでいいんでしょ」
けどそう簡単には色仕掛けには応じてくれない彼に私は渋々紙幣二枚を差し出す。
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