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「まいどあり。でこいつだが、三日後に行われる裏オークションに出るのは知ってるか？」
「えぇ、盗品をそこで売りつけるんでしょ」
「そう。だがそれに出品予定の品物は今やつの手元にはないんだ。どうしてだと思う？」
紙幣を確認して、机の上の写真を指差すグリージョに頷く。
けどさらに問われた言葉に私は首をひねる。
どうしてだと思うって言われても。
「やつが待っていた盗品を運ぶはずだったのがセアだと言えばわかるかな」
「あぁ！私達が奪い返しちゃったもんね」
しばし迷っているとグリージョが種明かしをしてくれて、ようやく納得する。
それはなくても仕方がないはね。
「なら今こいつはとっても焦っているわけね。そこをつけばなんとかなるかも」
「ほう、それでどうするつもりだ」
「そ、それは今から考える」
とりあえず打開策は少し見えたが、グリージョに深くつっこまれる。
でも結局手段はまだ手探り状態なので、私はそうは言ったものの口ごもってしまう。
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