Removal.Ⅱ-2

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――ヴェルテ 「質素、ねぇ」 ロッサが出て行ったあと、俺は改めて自室を眺める。 たしかに殺風景ではあるわな。 言われて気付いたが、今さらどうするつもりもない。 もともと居場所を点々とする癖があったので、いわゆる家具にも興味がないのだ。 「ま、使うのは俺だし」 結局俺はそう結論づける。 しかし、それからしばらく気になるらしいロッサに、ひまあらば本を持って追いかけられるはめになるのだった。
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