Removal.Ⅱ-3

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床は何本ものコードが這っている。 それこそもとの床が見えないくらい。 迂闊に踏み入れたら足を取られそうだ。 「お前、これでよく引っかからないな」 「おれはそこまで馬鹿じゃないからな。というか踏み入れて、一本でも抜いてみろ。それなりの罰は受けてもらうからな」 唖然としていると、着替え終わったアーズリーが目の前まできて、さらりと怖いことを言う。 俺だって好き好んで危険に踏み込むバカじゃねーよ。 ふんと鼻で笑うアーズリーの背に内心で突っ込んで、再び食堂に向かう。
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