Removal.Ⅱ-4

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ただ、今みたいに挨拶を交わすのがとっさにでない。 いつも忘れかけて、手下やヴェルテに声をかけられ気づく。 「兄さん、お帰りなさい。さっき姐さんが呼んでましたよ」 「ただいま。ロッサが?なんだ」 どうしたものかとため息をついていると、談話室にいたAが肩越しに振り返ってそんなことを言ってくる。 「さぁ、僕はそこまで詳しく聞いてないので。今部屋にいると思いますよ」 「わかった。連絡ありがとう」 呼ばれる心当たりがないので尋ねれば、肩を竦めているので、とにかくロッサの部屋に向かう。 確かちょうどこの真上、同じ列のヴェルテと反対端の部屋だったか。
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