Removal.Ⅱ-4

4/6
前へ
/459ページ
次へ
二階にあがって、ノックすれば返事とともに扉が開く。 「お帰り~なに?」 「それはこっちのせりふだ。お前が呼んでいると聞いたから来たんだが」 「あ、そうだった。じゃあ入ってよ」 見上げて尋ねるロッサにため息混じりで返せば、笑いながら手招いてくる。 ん、普通女の部屋にこう簡単に入っていいものか? 手招きにうっかり従って入ったが、ドアを閉めたところでおれははたと思う。 が、当の本人が気にしてないのだからいいのかと思うことにする。 あいつのことだから、さぞかしブランド物で占められてるのだろうな。 ついでにそんな予想をしつつ振り返る。
/459ページ

最初のコメントを投稿しよう!

268人が本棚に入れています
本棚に追加