vs Trickster's boss-2

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廊下にでると玄関でヴェルテがグリージョと話している。 とにかくやることしなきゃ。 そう思って階段を降りたが、急になんか怖じ気づいて立ち止まってしまう。 そのままでいると二人に気づかれる。 でも、肩越しに私を見たヴェルテはいつも通りの口調で話しかけくる。 こっちが拍子抜けするくらい、軽い喋り方。 それに私は頷いて身を翻す。 部屋をノックするとすぐに扉が開いて、アーズリーが顔を出してくる。 「あのね、グリージョが来たがら下に来いって」 「わかった」 「あの、でね」 普段から無表情だけど、今日のアーズリーは冷ややかな表情で私を見つめている。 多分こっちはとても怒っているんだ。 なんとなく察しながらも用件を伝えれば、やはり冷たい言い方の返事をされ、さっさと扉を閉められかける。 それに私は慌てて呼び止める。 「ごめん、なさい」 手を止めるも、なにかと言いたげな目を避けて俯きながらそう告げる。
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