New face.Ⅰ

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床に物がぶつかったようなけたたましい音とともに、ざわざわと音に釣られた野次馬どもが一カ所に群がった。 それに思わずこいつ探すのはとりあえず置いといて、俺も見に行くことにする。 だが人混みをかき分けて前へでて、俺は思わずあっと声を漏らした。 「調子こいてんじゃねー!!このいかさま野郎!」 「貴様みたいな奴にいかさまなどするか、弱いくせにおれに挑むからこうなっただけだ」 状況と周りの話からどうやらポーカー勝負をしてたが、負け続けたらしい男がとうとう相手に切れた模様だ。 それで俺が驚いたのはそこではなく ―なんせここではこんなの日常茶飯事だからだ― その切れられている相手が今まさに探そうとしていた奴、アーズリー本人であった。
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