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守れる保証はないとは言った。
でもそれは脅しの意味が強く、見捨てるつもりなんてなかった。
できると言うも、実力なんて知れている。承知の上で連れてきたのだから、責任は自分にある。
なのに、こいつに深手を負わせてしまった……
「っ、くそっ」
アーズリーの血の気のない顔に、俺は小さく吐き出して立ち上がる。
本当はこのまますぐにでも戻りたいとこだが、それでは任務完了にはならない。
もう半ばやけっぱちで金庫やら隠し扉を開けて、やつの悪事の証拠をばら撒いてきた。
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