vs Thief's boss-3

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「で、お前担いで逃げたんだが、途中敵の手下どもに見つかってさ。それで避けきれなかったやつがこれってわけだ」 そう言ってヴェルテは腕の包帯を指差す。 ぽんぽんと説明する口調はいつも通りで、おれの失態を言及する気はないようだ。 それにほっとするより、期待などされてなかったようで、悔しさが先に立つ。 「でな、アズ」 もやもやを抱えて、俯いているとふと真面目そうな声で呼ばれ、おれは顔を上げた。 「すまなかった」 視線があうかと思えば、こいつはそう言って頭を下げる。 「…………して」 「え?」
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