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――ヴェルテ
アーズリーを連れ帰って二日。未だ目を覚まさない状況に俺は苛立っていた。
そんなときだった。嫌な話を耳にしたのは。
「……あいつもほんとにやるとはな……」
「だよな、でもいい気味だ」
会話の隅にアーズリーの名前が出たのに振り向けば、男が二人話している。
時々混じる笑い声の感じからあいつを嘲っているのだとわかったときには、俺はそいつらのテーブルを力いっぱい叩いていた。
「その話詳しく聞かせてもらおうか」
――……
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