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ホットウェルとの一戦から数日後。
アーズリーの傷も随分よくなったということで、俺らは久々に新しい仕事を選んでいた時だった。
「お前さんたちがホットウェルを倒した奴らかな?」
「!誰だあんた」
再開一発目と言うことで、簡単なものか、手応えのあるものにしようかアーズリーと言い合っていた横からいきなり声が割って入ってくる。
驚いてそちらを見ると、少しくたびれたベージュのトレンチコートを羽織り、同系色のハンチング帽を目深に被った男が空いていたイスに座り、頬杖をついてにこにこと笑っていた。
気配もなくいきなり現れたそいつに俺は警戒態勢をとる。
アーズリーも訝しんでいるようだ。
「おいおい、そんなに警戒すんなよ。オレは情報屋を生業にしてる者だ」
こちらの気配を読んだらしいそいつは、それでも笑って話を続ける。
情報屋とは、様々な情報を金で取り引きする奴らの集まりだ。
そしてここの仕事依頼も何件かは、ここからもたらされているのもある。
また仕事に必要な情報を、こういったところで得る奴らもいるわけだ。
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