Mission cat-2

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// その男は酷く焦っていた。 なぜなら自分が長い年月を掛けて作り上げた密輸ルートがたったの数日で暴かれ、潰されてしまったのだから。 それも正体不明の存在によって。 そいつがおおっぴらにしてくれたおかげで、ついに警察まで動き出した。 そうなったら捜査の手がここまで来るのはもう時間の問題。 今は早くここにある証拠を消さねばならない。 「そっちの言い値で取り引きするから、地下のあれを何とかしてくれ!」 得意の取り引き相手をそうせっつく。 「わかったよ。しかしせっかくの取り引き先がなくなるのは痛いなぁ」 「それは安心しろ。ほとぼりが冷めたら再会するわ」 残念そうに言いながら相手が置いたジュラルミンケースを引き寄せ、男は鼻で笑う。 とそのときだった。 部屋のドアが勢いよい開いたのは。 見張りが異常を見つけたのかと思えば、そこには見知らぬ男が立っていた。 「だ、誰だ貴様は!」 「ん、俺?俺は――――」 \\
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