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心からも忘れてしまうことこそが、真の死だ
心の中で、生き続ける
肉体は死んでも、覚えてさえいれば魂は生きてるんだ
と。
大事なナーヅァの教えを悲しみのあまりに忘れていた。
でも、だからといって悲しみ全ては消えはしなくて、リシュカは胸を苦しめる。
「でも……でも!! あなたに会えなくなる!!」
「会えるさぁ……。夢の中でいつでも会える」
「あなたの声も聞けないし、あなたの温もりもなくなるなんて、嫌!!」
「風が俺の声だぁ……。竜は、風の化身だからなぁ。
風が温もりだぁ……。俺は風になって……いつまでもリシュカを、包み続ける」
「私は……私は……あなたを愛してる!!」
「最高の……言葉だぁ……。長い生で一番……甘美な言葉……」
「ナーヅァは? ……ナーヅァは?」
「リシュカァ……。俺が唯一愛した
唯一の女だぁ」
もう、立っていられなかった。
ナーヅァの言葉が気持ちが嬉しくて悲しくて、リシュカは白い鱗を掻きながら地面に崩れ落ちて。
もう涙で前が見えやしない。
胸が苦しいのに、どこか暖かくて。
ナーヅァの命がもう無くなるのならこの命も無くなってしまえばいいと思うが。
愛おしいあなたが救った命を……手放したくない。
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