1453人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
雄「姫路に問題がない今、正面からやり合ってもEクラスには勝てる。Aクラスが目標である以上はEクラスなんかと戦っても意味がないってことだ」
明「? それならDクラスとは正面からぶつかると厳しいの?」
湊「厳しいと思いますよ」
雄「ああ。確実に勝てるとは言えないな」
明「だったら、最初から目標のAクラスに挑もうよ」
ワタシ達の目標はAクラスであって、Dクラスではない。試召戦争自体が目的の坂本君とは求めるものが違うのです。ワタシの求めるものは、高橋先生が担任になることですから。
雄「初陣だからな。派手にやって今後の景気づけにしたいだろ?それに、さっき言いかけた打倒Aクラスの作戦に必要なプロセスだしな」
湊「詳しい作戦は分かりませんが、頼みますよ坂本君」
雄「ああ、任せておけ」
姫「あ、あの!」
瑞希ちゃんが珍しく大声でワタシ達に話しかけてきます。
雄「ん?どうした姫路」
姫「えっと、その。さっき言いかけた、って……吉井君と坂本君は、前から試召戦争について話し合ってたんですか?」
雄「ああ、それか。それはついさっき姫路の為にって明久に相談されて――」
明「それはそうと!」
へぇ!瑞希ちゃんの為・・・ですか。いいトコあるじゃないですか。
明「さっきの話、Dクラスに勝てなかったら意味ないよ」
雄「負けるわけないさ」
湊「負けないんじゃないですか?」
ワタシ達は吉井明久の心配を笑い飛ばします。
雄「お前らが俺に協力してくれるなら勝てる」
坂本君は自信たっぷりにそう言いました。
雄「いいか、お前ら。ウチのクラスはーー最強だ」
不思議ですね。
何の根拠もないに、なんだかそんな気になってきます。
坂本君はこういうことに関しては天才なんじゃないでしょうか?
島「いいわね。面白そうじゃない!」
秀吉「そうじゃな。Aクラスの連中を引きずり落としてやるかの」
湊「ま、ワタシも担任はあんな先生より高橋先生がいいので」
土「………(グッ)」
姫「が、頑張りますっ」
打倒Aクラス。
荒唐無稽な夢かもしれないです。
実現不可能な絵空事かもしれないです。
でも、やってみないと本当に実現不可能かはわかりません。
やってみる価値はあるはずです。
雄「そうか。それじゃ、作戦を説明しよう」
涼しい風そよぐ屋上で、ワタシ達は勝利の為の作戦に耳を傾けました。
最初のコメントを投稿しよう!