プロローグ

2/3
前へ
/11ページ
次へ
とある一室で、若い男女が言い争っていた。 「いい加減にしてよ!もうあんたとは終わったのよ!それにあたし好きな人いるの!」 「な、もう一回やり直そう!悪かったって!頼む、やり直してくれ!」 「もう…しつこい!」 女は男を突き飛ばすと、バッグをもって部屋を出ようとした。 「…ッの野郎!」 「きゃあぁっ!」 男は立ち上がると女を床へ押さえつけた。 「いやだ、やめて!やめてよ!いや!」 「静かにしろ!」 男は女のブラウスを力ずくで引き裂こうとした。 「いやだって…」 何かないかと手探りで辺りをさぐる。 ふと、何か固い物があたった。 …灰皿…。 「言ってんでしょ!!」 その灰皿で男の頭を殴りつけた。 「ってぇ…!」 男が頭を抑えてうずくまった。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加