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--ゴツンッ
「あだっ!」
頭部への鈍い痛みで目が覚めた。
その痛みの原因である、目覚まし時計をぼんやりと眺める。秒針がカチ、カチとリズムよく音を刻んでいるのがぼんやりと分かる。
……やべ。
「遅刻……」
乾き切った口の中から溜息を吐き出した。寝起きの決して良いとは言えない俺の朝の気分は最悪。超ブルー。
どうやら昨日はあのまま眠ってしまったらしい。ベットに運んでくれたのは喜一だろう。
暫くしてから、のそのそとベットから這い出た。
冷たい水で顔を洗うと寝癖のついた髪の毛を適当に整えてから、朝食を取る。
今日はシュガートーストのようだ。
絶妙な甘さ加減に満足しながら、ゆっくりと味わう。どうせもう既に一時限目が始まってしまっている時間帯なので、終わる頃に向かえばいい。
「……んま~」
食べていく内に、徐々に頭が覚醒していく。あっという間にパンを一枚食べ終えた。どれだけ無視を決め込んでいようと食事は毎日用意してくれるから有難いのだが、余計に旭の考えていることが分からなくなる。一体、何に対して怒っているのやら……。
牛乳を一気に飲み干して、再び洗面所に向かい歯磨き。それから壁に立て掛けてある時計を見れば、丁度いい時間になっていた。
「行ってきまーす」
誰に言うでもなく室内に声を響かせると、俺はその場を後にした。
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