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真っ黒なコートに身を包み、フードで顔まで隠しているいかにもヤバい奴。
あいにくその手には皿はなく、代わりと言っては何だが大きな鎌が握られていた。
灯りに照らされギラリと鈍く光る。
カツーン、カツーンと段々と近づいてくるブーツ音の響きが、更に春樹の恐怖心を煽った。
ざり、と後ずさる。
金縛りの類にはかかっていないらしく、まだ逃げる事は出来るようだ。
いざという時は敵に背を向けてでも生き延びなければ。
そう思った時だった。
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