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「364日」
ピタリと止まり告げられた言葉はどこかで聞いた事のあるようで、全くない言葉だった。
364日……だと?それが何だと言うんだ。
春樹は眉を寄せ、訝しげに相手を見た。
するとバッと顔を上げる幽霊らしき人。
その際に見えたのは、中々自分好みの可愛らしい少女の顔だった。
もしもこんな子が彼女ならば退屈な日々に変化が訪れるかもしれない。
「どどど、どうして生きてるんですかぁ!?あなたは364日前に死ぬ筈だったのにぃ!」
しかしこんな頭のおかしい奴はいらん。
そういう設定が好みの人を探しに行けばいいと思う。
春樹はそう思って少女の横を通り過ぎようとした。
しかし、ガシリと腕を折れそうな程の力で掴まれて足を止めた。
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