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どうやら自分はあの大きな鎌でサックリと魂を狩られるらしい。
なんていう状況説明をしている暇は春樹にはない。
つまり簡単に言うと今ここでお前を殺しちゃうぞ、ということなのだ。
「私が364日前に仕留めそこなったアナタの魂、365日目の今日こそ……はぎゃっ」
理解不能、意味不明。
何なのこの落とし者、拾わなきゃよかった。
向こうから寄って来たんだけどな!
春樹は渾身の跳び蹴りで呆気なく倒れた少女を如何しようかと見下ろすこと数分、結局家へお持ち帰りすることにした。
別にやましい気持ちがあったとかではなく、このまま倒れていたら風邪をひくのではないかと思ったからだ。
まあ、気持ちの半分くらいは好奇心からだが。
自分で言うのもなんだが、なんて心優しい決断なのだろうか。
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