恋したキミはもういない。

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兄:「……ああ、なんか馬鹿話してたら腹減ってきたな」 妹:(ギックゥゥッッッ!!!) ……なんだ今の音……?? 兄:「…………確か冷蔵庫にプリン残してあったよな」 妹:(ギクギクッッッッッッ!!) 兄:「………………」 妹が挙動不審です。 視線が泳ぎまくっててフリーダムになってます。 妹:「ヒューッ フィィ-ッ」 吹けもしない口笛を吹こうと必死になってる妹の顔は、その目線と一緒に見物すると笑えてきます。 でも俺は笑えないんですよ。 真意に気付いてしまったから。 兄:「……お前、まさか……!」 ━━━━━━裏が、あった。 俺は冷蔵庫に向かって走り出しました。 妹:「お兄ちゃん待ってっ!!」 妹が何か叫んでいますが、構ってはいられません。 俺は、噂通りゴーっと唸る冷蔵庫の扉を勢いよく開けました。 黄色いアイツはいませんでした。 兄:「うわあああああぁあああああぁあああああぁあああああああああぁああああああぁああああぁああああああああぁああああぁああああああぁああああぁぁあああぁああぁあああああぁああああああああぁああああああぁああああ」 俺は叫びました。 文字通り、腹の底から。
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