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悲惨な状況がその場に広がっていた。
蠢く数百の異形の生き物。
それを前に既になすすべもなく満身創痍で立ち尽くす少年と少女。そして、その少し後ろで二人に護られるように立つ少年。
共に15歳くらいで同じようなブレザーを着ていた。
最も、異形の生き物に対峙するように立つ二人の服は既にボロキレ同然になってはいたが。
「ハァハァハァ……」
少年は体全体で息をつき、辛うじて手にしている剣で体を支えている。
「ぐっ……ゴフッ……」
少女は苦しそうに顔を歪め、直後口から何かを吐き出す。
口から出され地面に広がるのは……真っ赤な鮮血。
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