覚  醒

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「……逃げろ、ルイ!」 「に、逃げて!」 アルトが、エイダが辛うじて動く頭を少年ルイへと向けると、異口同音に叫んだ。 「イヤだ!二人を置いて行けるわけないだろ!」 ルイは己に出来る事はないとわかっていても、魔力がなく周囲から落ちこぼれと言われている自分と友達でいてくれている二人を見捨てる事は出来なかった。 『……二人を助けたい!でも……俺に一体何が……!』 魔法が使えない自分に出来る事は限られている事をルイは十分自覚していた。 けれど、それでもアルトとエイダの助けになりたいという強い思いもあった。
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