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‥ー通学途中
「お早う!」
「キャッ!?」
背中を押されて危うく転びそうになった。
「もう、びっくりした」
腰よりも長い黒髪を揺らしながら彼女は言った。
「ごめんごめん、強く押しすぎちゃった。結衣、大丈夫?」
元気よくあいさつした少女はごめんねと謝った。
「そんなに謝らなくても大丈夫よ」
結衣と呼ばれた少女は微笑んで答えた。
彼女の名前は晁霧 結衣(アサギリ ユイ)。
癖のない、漆黒の真っ直ぐな黒髪に瞳、整った美人と言うよりも可愛らしい顔立ちの少女。
彼女は桐谷中学校の二年生。
日本の文化や器楽に興味があり、弓道部兼、筝曲部に所属。
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