第1章 ツカサ・瓜生

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F-21の火器管制能力 (機体の兵器全般の運用能力) は高かった。 ツカサは正面から敵と向き合った。距離はわずか数百メートル。すでに目標の捕捉は完了していた。 敵は変形の途中だった。 ツカサは迷うことなく、ミサイルを発射した。 後に残ったのは、ミサイルの白煙と、黒煙を上げながら落ちていく敵機だった。 「ケイトフォー、トゥーキル!」 「ツカサ!よくやった」 「隊長、ご無事ですか?」 ツカサはレーダーで味方の位置を確認した。しかしIFFの反応はケイトワンだけだった。 「ローチが落ちた。今俺の後ろにも一機、敵が食いついている」 「今、助けに行きます」 「バカヤロウ!お前は逃げるんだ。俺が時間を稼ぐ」
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