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「隊長、通信機の調子が悪いです……今から助けに行きます!」
通信機は壊れてなんてなかった。
「おい、待てツカ……」
ツカサは通信機の電源を落とした。そしてエンジンの出力を最大にした。
ボルトの機体が見えた。旋回を繰り返し、敵機の捕捉から逃れている。
だが、それも時間の問題だと分かった。
ツカサはタッチパネルを操作して、ステルス航行へ移行した。
ボルトと同じ高度に達した。正面に2つの機影が見えた。
「隊長、今の旋回円を保ったままこっちに来てください」
「ツカサ、何をやるつもりだ!」
「言った通りにしてください。生き残るためです」
ツカサは機速を落とさずボルトの機体とすれ違った。
そして機関砲の射線軸には敵機がいた。
引き金を引く。
機銃弾はコックピットに直撃し、赤く染めた。
敵機はキリキリ舞いしつつ海に落ちた。
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