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「だ、か、ら、そのロジックが理解できないんだって!」
「考えてみなよ。敵兵は味方を10人殺せる。でもその敵兵を1人殺せば、味方を10人救ったことになる。そして10人の味方の家族も、無駄に悲しむことがなくなる。俺はたくさんの人を悲しませずに済んだ。でも代わりに俺の心に残ったのは罪の意識だ。人殺しという記憶がいつまでも心に居座った。でも、俺はそ れでも良かった。人を救えたのだから」
「キレイ事ね」
メルトは冷たく言い放った。
「俺が罪の意識を背負えばたくさんの人が笑顔でいられる。それなら俺は甘んじて罪を背負う。俺が戦えてきた理由〈わけ〉はそこにある。メルトだって同じはずだ。みんなを守るためならどんな命令も遂行する。統合軍の旗の下、誓ったはずだ」
メルトの貧乏ゆすりが突然止まった。
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