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「ところでさ、スクランブル発進の時、俺に何か言いかけなかったっけ?」
「えっと……あれは……なんでもない!」
そう言ってメルトは勢い良く立ち上がった。
月光で照らされた顔は、僅かに紅潮していた。
「メルトがそう言うんだったら、俺は別に詮索しないよ」
ツカサはゆっくりと立ち上がった。
「夕食の時間だ。早く行かないとポテトサラダがなくなってしまう」
うつむきかげんで立っているメルトを通り過ぎ、ツカサは甲板を去ろうとした。
その時、突然背後から抱きつかれた。
「メルト!」
メルトはツカサの腹をがっしりと掴んでいた。
「私……ツカサのことが好き」
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