第8章 ふたたびソラへ

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「ティムワン、何をしている!飛行中のその操作は禁止事項だ」 CICの男性オペレーターの声だった。 「ああぁ、悪い、通信機の調子が悪い」 さりげない言葉で無視をして、通信を終えた。 不意のミサイルアラート。 背後にミサイルの白煙が見えた。敵機直進してくる。 「これで準備は出来た。後は状況次第……」 操縦桿を倒して急降下した。 途中で残りのフレアを全て放出しながら螺旋を描き、海面まで降下した。 ミサイルはいなくなった。 敵機は真後ろにピッタリ張り付いている。 敵機のパイロン(ミサイルを吊り下げる部分)には残弾がなかった。だがガンポッドは健全である。警戒は解けない。 「しっかりついて来いよ!」 操縦桿を引き、上昇した。敵機も真後ろを追う。
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