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「クソっ!俺は投下中の爆弾を狙ってでも阻止してやる!」
その時、ツカサが回線を開いた。
「ティムリーダーだ。ここは退くべきだ」
目の端でレーダーを確認した。
敵護衛機は撤退、または撃墜され、味方の損害は無かった。
ダンの機体は高速でレーダーから外れようとしていた。
「何を言っている、ツカサ!」
「撤退も兵法の一手だ。最終戦で勝利すれば良いじゃないか。ここで命を無駄にすることは無い」
ツカサは落ち着いた声で言った。
「お前は死ぬのが怖いのか?だから……」
「当たり前じゃないか」
ダンの言葉を遮って言った。
「死ぬのが怖いから戦えるんだ。死を忘れた兵士は勇敢とは言わない。それは無謀な奴だ。決して全体の利益にはならない」
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