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コックピットを降りたとき、メルトが駆け寄ってきた。
「ツカサ、大丈夫?」
「それはこっちのセリフだろ。撃たれたみたいだったけど」
「ええ、もう、最悪。右エンジンと電子系を交換しないと飛べないって事実がほぼ確定。私の予備機も残っていないし、私、もう飛べないかも」
憂鬱そうに語るメルトに言葉をかけることができなかった。
それは事実だった。部品も人手も時間も足りない。この状況では飛べる機会は限られる。
ツカサは無言でメルトの肩を叩いた。メルトはその手を掴んだ。
「ブリーフィング室へ行こう。結果報告だ」
この言葉は元気良く出てこなかった。
メルトに背を向けた時1つの言葉が口を割って出てきた。
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