第8章 ふたたびソラへ

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その言葉を言った瞬間、ダンの拳は振り上げられていた。 ダンの背後ではスカル小隊の仲間達が押さえ込もうと動き出し、ツカサの後ろではメルトがツカサの手を引こうとしていた。 ツカサは瞬間的に体を左へずらして、ダンの拳を回避した。 そして左手はダンの袖を、右手は襟をつかんだ。 「受身をとれよ」 ダンの耳元で小さく呟いた。 ツカサは右足でダンの左足を払うと、体落としを決めた。 「痛っ!」 ダンは薄いゴム製のフロアマットに背中を叩きつけられた。 突然のことに状況を把握できないでいた。視線はきょろきょろとツカサと天井を行き来していた。
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