341人が本棚に入れています
本棚に追加
/291ページ
「あの子は……マオ・ノーム。無事だったのか!」
その時、ラボ内から聞きなれた声が届いた。
「おっ、幸運なお二人の登場か」
ラボにロイとシンが入ってきた。二人の話し声はここまで届いた。
「統合軍も、反統合同盟も、お互いAFOS〈エイフォス〉ってパズルのピースを手に入れちまった」
ロイは思いつめているように語った。
「今度、戦いが始まったら、血で血を洗う奪い合いだ」
シンはうつろな目で鳥の人を見た。
「シン!」
鳥の人の肩に乗っていたマオが叫んだ。
「お姉ちゃんを助けて!」
そう言うと、高架作業台へロープをつたって降りた。
「マオ、もう大丈夫なのか?」
「平気だよ。私のことより……シン、鳥の人の体が首を呼ぶよ。クキヌハでよみがえった私には分かるの」
最初のコメントを投稿しよう!