最終章 決戦、機械の鳥と原始文化<プロトカルチャー>の鳥

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「あの子は……マオ・ノーム。無事だったのか!」 その時、ラボ内から聞きなれた声が届いた。 「おっ、幸運なお二人の登場か」 ラボにロイとシンが入ってきた。二人の話し声はここまで届いた。 「統合軍も、反統合同盟も、お互いAFOS〈エイフォス〉ってパズルのピースを手に入れちまった」 ロイは思いつめているように語った。 「今度、戦いが始まったら、血で血を洗う奪い合いだ」 シンはうつろな目で鳥の人を見た。 「シン!」 鳥の人の肩に乗っていたマオが叫んだ。 「お姉ちゃんを助けて!」 そう言うと、高架作業台へロープをつたって降りた。 「マオ、もう大丈夫なのか?」 「平気だよ。私のことより……シン、鳥の人の体が首を呼ぶよ。クキヌハでよみがえった私には分かるの」
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