最終章 決戦、機械の鳥と原始文化<プロトカルチャー>の鳥

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「工藤……」 ロイがシンの肩に手を置いた。 「一生に一度は、女のために命を捨ててみるものだぜ」 「えっ!……はい!」 二人は踵を返すと、ラボから出て行った。 「お姉ちゃんはシンのこと、待っているんだよ。……待っているんだよ、シン」 その背中へマオは力なく叫んだ。 その時、鳥の人がさらに強い光を放った。そして周囲が揺れ始めた。 「おいおい、何がはじまるって言うんだよ。それにしても、あの二人は助けに行くって言っていたな。俺も、そろそろ離陸の準備かな」 ツカサも踵を返すと、自身の機体がある格納庫へ走った。 格納庫のある階層に降りたとき、1人の将官が立ちふさがった。 「し、シェパード大佐!」
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