341人が本棚に入れています
本棚に追加
「工藤……」
ロイがシンの肩に手を置いた。
「一生に一度は、女のために命を捨ててみるものだぜ」
「えっ!……はい!」
二人は踵を返すと、ラボから出て行った。
「お姉ちゃんはシンのこと、待っているんだよ。……待っているんだよ、シン」
その背中へマオは力なく叫んだ。
その時、鳥の人がさらに強い光を放った。そして周囲が揺れ始めた。
「おいおい、何がはじまるって言うんだよ。それにしても、あの二人は助けに行くって言っていたな。俺も、そろそろ離陸の準備かな」
ツカサも踵を返すと、自身の機体がある格納庫へ走った。
格納庫のある階層に降りたとき、1人の将官が立ちふさがった。
「し、シェパード大佐!」
最初のコメントを投稿しよう!