最終章 決戦、機械の鳥と原始文化<プロトカルチャー>の鳥

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「はい」 「生きて一緒に帰ってくるんだ。これは命令だ!」 「はい!」 ツカサは格納庫のコックピットに収まって計器を確認している時、何度もシェパードから言われたことを頭の中で繰り返していた。 まさかあの大佐がメルトの父親だとは。 ショックが大きすぎる。 だが今さら他人行儀にメルトと接するのもおかしく思えた。 「今まで……通りだな、やっぱり」 その時、頭上でカタパルトの射出音が響いた。 「二人は、飛んだか」 その時、ずっと感じていた揺れがさらに激しくなった。そして右側に艦が傾いた。 機体は、車輪に車止めを噛ませてあるから、滑ることは無かった。 「浸水?いや、何かが違う……」
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